SharePoint(運用)担当者に必要なスキルセット

今日はいつもと少し方向を変えて、私なりの経験から SharePoint を運用するにあたり必要な、あるいはあれば役立つスキルセットを考えてみたいと思います。

ここでいう「スキル」は、いわゆる開発者(SE)ではなく、ユーザ企業の運用担当、それもインフラ担当よりむしろエンドユーザ側の「グループウェア/ポータル担当者」を想定しています。

以下、私の考える「優先度が高い順」でご紹介します。

【1.SharePoint】

まあこれは当然なのですが、一方で、最も習得が難しかったりもします。
その原因は、十分な情報が(特に日本語で)無いことです。
WORD や EXCEL、あるいは Javascript とか C# であれば参考書がふんだんにあるのでが。
SharePoint となると…(苦笑)

とりあえ、山崎愛さんの著書+私の著書(手前味噌すいません)は最低限お読みになることを推奨。
ただ、これだけではとても十分とは言えません。
残念ながら、あとは、担当者ご自身で「体当たり」的に覚えて頂くしかないです。
この辺り、なんとかならんもんですかねぇ…。

なお、更に宣伝で恐縮ですが、弊社がお手伝いはできると思います。
ご検討頂けると嬉しいです。

【2.HTML/CSS】

なにぶん Web システムですので、HTML と CSS の知識があればなにかと便利です。
特に「コンテンツエディタWebパーツ」は、ページに直接 HTML ソースを埋め込むことができますので、デザインの幅が大きく広がります。
SharePoint Designer でページレイアウトを弄る際にも、HTML の知識が必須です。
とはいえ、一般的な「初心者むけホームページ本」レベルの内容が理解できれば十分かと思います。

【3.infopath】

Office製品としてはいまひとつマイナーな Infopath。
しかし、SharePoint においては、「帳票」機能を補完してくれる強力なアプリとして機能します。
活用できれば SharePoint で実現可能な範囲が大きく広がります。

問題は、やはり十分なドキュメントが無いことです。
最低限、クリエ・イルミネートさんの著書が必読。そこから先は試行錯誤ですね。
また、開発を外部に依頼することも出来ますが、SharePoint + Infopath というニッチな上にニッチなスキル(苦笑)になりますので、なかなか適当なベンダさまが居らっしゃいません。

なお Infopath で標準機能を越えた処理を行いたい場合、コーディングが必要になります。
コーディング対応そのものは基本機能で、複数の言語に対応しています。
実用的なサンプルが多いのは Jscript ですが、Infopath2010 で Jscript がサポートされない(既存のものは動くようですが)、新規の開発は C# 等をお勧めします。

【4.英語(読解力)】

ITスキルと言えるか微妙ですが(苦笑)
なにぶん、情報はまず英語で、それから日本語訳されるため、英語が読めればキャッチアップが容易です。
また、そもそも重要情報は英語のドキュメントしか存在しない場合が少なくありません。
加えて Microsoft の日本語技術情報は「マイクロソフト語」とも言うべき複雑難解意味不明なものが大半で、原文を読んだ方がまだ判る、ということが少なくありません。
とりわけ、障害関連情報を調査するには英語が必須かと思います。
なお、英会話は不要です(笑)

【5.Javascript】

複雑なプログラミングが出来る必要はありません。
しかし、簡単な処理が手書きできると、SharePointの機能を手軽に拡張/補完できます。
配列処理、DOMを利用したノードへのアクセスとHTMLの書換え、Webサービスの利用。この辺りが理解できると随分違います。

【6.C#】

実際には C#、VisualBasic、C++ 何でも良いのですが、ようは Visual Studio による開発スキルです。
主にワークフローの設計に必要になります。
SharePointDesignr によるワークフローはいろいろと制約事項が多いため、担当者に VisualStudioによる開発スキルが多少なりともあれば、開発スピード/効率が大きく向上します。

また、仮に開発を外部委託する場合でも、このスキルは無駄になりません。
何故なら「上記言語でのプログラミングスキル」を持つ開発者をさがすのはそう難しく有りません。
しかし、「SharePoint の開発スキル」、つまり、固有のクラスやメソッド、イベントハンドラ、それに処理の癖やバグ的仕様、更には将来的なバージョンアップを前提にしたリスク/リターン考慮をきちんと把握し、かつそれをユーザに逆提案できるようなハイエンドな「SharePoint開発者」は、残念ながらとてもてレアです。
このため、担当者ご自身にもある程度知識があるほうが、開発がスムーズに進みます。

【7.XML/XSLT】

コンテンツクエリWebパーツや、検索結果ページなどをカスタマイズするのに必要になります。
SharePoint の検索機能は、残念ながら率直に言って弱いです。
XSLTをカスタマイズして、表示を最適化することが結構重要かと思います。

【8.ActiveDirectory/IIS/SQL Server】

運用というよりむしろインフラ要件になりますが、いずれも SharePoint(MOSS)の前提になる基盤ですので、ある程度の知識があるに越したことはありません。
ただし、本気で学ぼうとすると、恐ろしく広範な領域になります。無理。

ですので、基本的な知識だけ押さえて、あとは外部ベンダさまにお願いした方がよいかと思います。
幸い、これらのスキルセットをお持ちの SE さんは少なくありません。
ただし全てを一人で、となると、結構レアになるかと思いますが…。

とりあえず思いつくのはこの辺りでしょうか。
他にも思いついたら、後から加えたいと思います。

SharePoint担当者におすすめする書籍一覧


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
Twitter : @saruhiko
FB : 中村 和彦
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