テックジャパン SharePoint Street

最近、徐々にですが日本の SharePoint 界隈も賑やかになってきたような気がします。ベンダさまならもっと肌で判るのかもしれませんが、私はあくまでいちユーザですので、なかなか。

英語の MSDN の SharePoint フォーラムとか凄いですからね!最近、読むように努めているのですが、あまりのスピードにぽつねんと(苦笑)
それだけ SharePoint にはまだ潜在的な市場があるということでしょうか。
やればできる子、みたいな(笑)

さて本題ですが、株式会社テックジャパンさまが、SharePoint開発をはじめられました。まだ研究開発段階のようですが、いくつかの試作がブログで公開されています。

SharePoint Street

さっそく見てみました。
★はあくまで現段階での私個人の勝手評価。五段階です。

■権限で入力可否を切り替えたい[★★☆☆☆]
http://spblog.tecjapan.co.jp/?eid=2

列単位の権限管理はニーズが多く、codoplexや有料ツールでも既に存在します。SharePoint Boost にもありますね(今週末にご紹介するつもりでした)しかし、それをWebパーツとそのオプション指定で実装─というのはかなり斬新。おそらく、編集ページ(EditForm.aspx)を編集して、設定の違う複数のWebパーツを挿入し、あとは権限でWebパーツそのものを表示非表示するのかな?

しかし、とすると、やや実用性に疑問も。
権限パターンが2種類なら良いですが、3種類以上のプレイヤー(一般ユーザ、担当、担当場長、部門長等)がいる場合、そのパターンの数だけWebパーツを配置する必要がありませんかね?
あと、発行機能が有効なサイトの場合、EditForm.aspx に Web パーツを追加したりすると編集ツールバーが消えなくなる、というバグ(仕様)があった筈ですが、大丈夫なんでしょうか?

■リストの内容をメールで送信[★★☆☆☆]
http://spblog.tecjapan.co.jp/?eid=4

メールに本文の内容が入るところがミソでしょうか。
以前著書にも書きましたが、この機能は実はユーザにとてもニーズがあります。

しかし、これも「Webパーツ」として実装されているということは…。
やはり .aspx を編集して差し替えるのでしょうか。
するとちと面倒ですね…。
あと、入力エリアや列が複数あった場合はどうなるのでしょう?
ここまでせずとも、シンプルに Javascript で実装すれば…という気もしないではありません。

■選択項目の内容を動的に切り替える[★☆☆☆☆]
http://spblog.tecjapan.co.jp/?eid=5

これもニーズがありますね。いわゆるカスケードです。
このブログでも何度か挑戦しました。

> Webパーツの設定で上のマスターとなるリスト名と、その表示先
> となるドロップダウンの列名を設定します

なんだか凄く「Webパーツ」に拘られていますね(汗)
しかし、この場合は、それが仇になる気がします。
分類項目はあとから変更されることが前提ですから、Webパーツの設定値として持ってしまうと、ユーザによる変更が困難です。
むしろ外部リストにマスタを持たせたほうが汎用性があると思うのですけど。
以前、Javascript で親→子→孫まで実装しました。

SharePoint のリストでカスケード分類を実現!続

■Silverlightでビューを作りたい - その2 -[★★★★☆]
http://spblog.tecjapan.co.jp/?eid=6

これはかなり良いかも!
まあまだ★×4は過剰評価ですが、期待値込です(笑)
個人的な要望としては─

1. 設定で列幅を指定したい。
2. 設定で文字の表示仕様(改行の有無、指定幅を越えた場合の処理)を指定したい。
3. (n個の項目)は不要なことが多い。設定で有無を選べれば。
4. 同じくグループ化列名「更新者:」「Zip:」とかも邪魔なことが多い。やはり設定で有無を。
5. 列フィルタは当然できないと困る。
6. ソート項目も標準は2指定が限界なので、無制限もしくは最低3以上で。
7. 関数で条件を指定してアイコンを表示したい。
8. 既読未読が判らないでしょうか…(ブラウザのA:visitedレベルでも可)
9. デザイン的にクールなのですが、これだけ浮くので使いづらいです(笑)
  よりMOSS標準ライクなスキンも欲しいところ。

すいません、欲張りました(汗)

あと、個人的には、せっかくWebパーツで実装するのですから、リストの表示/編集画面を帳票的なレイアウトに設定できるパーツが欲しいです。
SharePoint標準のリストはここがにっちもいかないのですが、どうも「帳票」を好むのは日本時の国民性のようで、海外のソリューションでも見たことないですねぇ。

SharePoint Street


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
FB : 中村 和彦
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