素晴らしいが悩ましい jQuery Library for SharePoint Web Services

SharePoint には様々ななWebサービスがありますが、ユーザ視点からみて、その有用性は正直なところ玉石混合の上、それぞれかなり「癖」があるため、上手く利用するにはかなりの慣れが必要です。

しかし、そもそも同じWebサービスを利用するのですから、例えば最低限の引数を渡すだけ、などよりシンプルに利用できるライブラリにまとめられないものか?とは皆が考えることかと思います。

さて、そこはワールドワイド製品である SharePoint。Codeplex でまさにそのものズバリなライブラリが公開されています。

CodePlex jQuery Library for SharePoint Web Services
http://spservices.codeplex.com/
jQuery Library for SharePoint Web Services を使ってみる(2) - 中の人その1はイタスクが好きな件
http://sharepointblog.blog71.fc2.com/blog-entry-11.html

ライブラリ側でクロスブラウザ対応までカバーしてくれるようです。これは素晴らしい!もう使うしかない!

…と言いたいところなのですが、実際には難しい判断になります。

これが個人のWebサイトやブログであれば全く問題ないのです。しかし、企業の業務インフラの一部として利用する以上、保守性、継続性についても考慮が必要になります。端的に「サポートがない」これが問題です。

当然ながら CodePlex はオープンソース・ノンサポート。もしこのライブラリを組込んだ仕組みが、何かの原因で正しく動作しなくなった場合、どうなるでしょうか?原因究明・修正には結局、SharePont の Webサービスと、もちろん Javascript の知識が必要になります。そのスキルを有した人員が常に確保できるのであれば問題ありませんが…。いちエンドユーザ企業では実際のところ難しいかなと。

一番良いのは、どこかのベンダ様が、製品としてこのライブラリに類するものを開発・パッケージ販売してくださることなんですけどね。もちろんサポートつきで…。

S.P (エス・ピー)
S.P (エス・ピー) は、Microsoft SharePoint Server の 設計/構築から来る頭痛、カスタマイズに関する胃の痛み、運用管理が原因の心労などに効果があるかもしれません。


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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