「管理されたメタデータ」列の値をワークフローと計算式で抽出する手順

SharePoint 2010 から登場した新機能「管理されたメタデータ(用語セット)」は、全社で共通の分類/タグ項目を利用できるコンテンツマネージメントのた為の仕掛けですが、一般的には、階層化(カスケード)した分類項目を使用するために利用されます。しかし、初出の機能にありがちではありますが、なにかと制約が多いのが難点です。

例えば、管理されたメタデータの値は、参照列を利用して他のリストから取得することができません。また、集計値で利用する事も出来ません。

こうした場合、よく用いられる迂回策は、SharePoint Designer で簡単なワークフローを設計して、別の列(一行テキストや数値など)に値をコピーしてしまう方法です。

しかし、管理されたメタデータの場合、ワークフローでコピーすると、次のように GUID を含む内部値になってしまいます。

本来であれば、ワークローの処理(アクション)でこの問題を解決したいところですが、残念ながら標準の SharePoint Designer は利用できるアクションが少なく、対応できません。そこで、リストの集計列を利用します。

GUID は常に桁数が一定のため、それよりも左にある値を LEFT 関数で取得しています。

=LEFT([列], LEN([列])-37)

ちなみに、「管理されたメタデータは制約が多いので使いたくないけど、階層化(カスケード)分類は使いたい」という方は、うちで取り扱いのあるアドオン製品「カスケーデット ルックアップ」でなんとかできますのでご検討ください。

SharePoint 2010「管理されたメタデータ」を活用する(1)
分類機能 (機能 ID “73EF14B1-13A9-416b-A9B5-ECECA2B0604C”) がアクティブ化されていません


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中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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