SharePointのリスト/ライブラリの情報をコピーできる「Sharegate」(1)
運用の視点から考えると、SharePoint(の標準機能)に欠けていて苦労する点のひとつが「コンテンツのコピーや移動」です。SharePoint2010 は全体管理画面からのエクスポート/インポートに対応しましたが、インポートは PowerShell によるコマンドのみ等、まだ制約があるんですよね。
このあたりを補うことが出来るのが、例えば Avepoiint社 や Metalogix社 の製品です。が、いずれも高機能/総合ソリューションなので価格的にそこそこで、「コピー」という単機能だけを目的とした導入は厳しい(上司の説得的に)のが悩みでした。
しかし、そこはワールドワイドで利用されている SharePoint。どこかに手ごろなソリューションがないものか、と探してみたところ、カナダ(モントリオール)の Gsoft Group社が開発した「Sharegate」が、まさにこの「コンテンツのコピー(移動)」だけに特化していました。そして、これが凄いことに、「実際にツールを利用するクライアント数ライセンス」なのです!(ただし買い切りではなく年間)管理者一人が使うのなら、わずか数万円/年で済むことに。さらに、wss→fundation、2003→2007、2007→Office356 など、異なるバージョンの環境間でもコピーができる!
という訳で、この「Sharegate」の試用版を実環境で動かしてみました。
Sharegate はクライアントソフトです。仕組みとしては、これをユーザの(管理者の)ローカル端末にインストールして、そこから SharePoint 上のコンテンツを操作します。その為、サーバ側になにかをインストールしたり、サーバ上で作業する必要がないのがポイントですね。
ただ、SharePoint 2007 に更新日時などのシステム列を保持したままコピーしたい場合(普通そうですよね)、事前にWFEサーバ側に専用の「エクステンション」をインストールをしておく必要があります。
現時点で機能は大きく三つ。「Copy SharePoint Items(リストのアイテムをコピー)」 「Copy SharePoint documents(ライブラリのファイルをコピー)」「Copy files to SharePoint(ファイルをメタデータつきで SharePoint にコピー)」です。いち機能あたり15000~25000円/年でも購入できますが、バンドルでまとめて購入(約30000円/年)するのが良いかと。
実際に、このリストのアイテムをコピーしてみます。SharePoint 2007 のお知らせリストです。
コピー先。こちらは SharePoint 2010 の、カスタムリストです。あえてバージョンもリストテンプレートも別にしてみました。どちらもサーバには何もインストール/設定していません。
ローカルクライアント(ここでは Windows7)にインストールした Sharegate を起動。今回はリストですので、「Copy SharePoint Items」を実行します。
まず、コピー元サイトに接続します。 [Authentication(認証)] に「Manual(手動)」 を選択すると、現在のWindowsユーザとは別アカウントで処理を実行することもできます。
サイト構造がツリー表示されるので、「移動元」リストを選択。
今度は、同様にコピー先サイトを指定して、コピー先リストを選択。つまり、コピー先はあらかじめ作成しておく必要があります。
さて、ここからが本番なのですが…流石に長くなるので次回に続きます。
SharePointのリスト/ライブラリの情報をコピーできる「Sharegate」(2)
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