ERPのSAPとSharePointが連携「Duet Enterprise」

世界で最もメジャーなERPとSharePointの連携が発表されました。OACLEへの対抗?とも言われていますが(おそらくそうなのしょうが)、それよりもSharePointが不得手とする(開発すれば出来るという意味では決して苦手とは言えませんが)、ERPに代表されるような「基幹的な業務アプリケーション機能」をSAPが補完する構図になるのか?がとても気になります。

つまり、SAPはSharePointの弱点を補完する製品になるのか?または大企業同士の戦略提携レベルで終わるのか?

SAPとMSのデュエット – SharePointと業務アプリを連携するDuet Enterprise
Duet Enterpriseは、SAPシステムとの統合フレームワーク技術「Project Gateway」を土台にする最初のソリューションとなる。Duetが「Microsoft Office」とSAPの業務アプリとの連携だったのに対し、Duet Enterpriseでは統合レベルをさらに一歩進めた。テンプレートやツールを利用して、ポータルサーバであるSharePointとSAPの業務アプリが連携するアプリケーションを構築できる。ワークフロー統合のほか、シングルサインオン、オフライン対応、管理ツールなどの機能も持つ。これを利用して、SAPのCRMとSharePointのドキュメントを連携させたコラボレーションスペースの提供などのことが可能になるという。

もちろん、Microsoftのビジネスとしては、SharePointという製品は、引き続き全方向に拡張可能な「魔法の箱」でありつづけるのでしょう。しかし、ユーザ視点で考えれば、なにもすべてをSharePointが担う必要はありません。大艦巨砲主義よりも、空母のように「コラボレーションウェア」という機能に特化して進化する方が(私は)良いし将来性がある、と思うのですが。

公式:Duet
Microsoft SharePoint 2010 で SAP を最大限に活用
Duet Enterprise for Microsoft SharePoint and SAP のヘルプと使い方
TechNet:Duet Enterprise for Microsoft SharePoint and SAP
SAPとマイクロソフト、Duet Enterpriseの再起をねらう


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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