SharePoint Server 2007 の受信メール機能を検証する

SharePoint 2007 では、ライブラリや特定のリストが、メールを受信する機能を持ちました。
メールの内容をそのままリストに登録したり、メールに添付されたファイルをライブラリに格納することが可能です。
実際の動作を検証してみました。

通常、ポータルに情報を投稿するには、まずブラウザを起動し→ポータルを開き→目的のサイトを開き→目的のライブラリ（リスト）を開く、という手順を踏む必要があります。

しかし、メール経由であれば、もっとシンプルです。
メールアドレスを指定して送付するだけ。
これはかなり魅力的─という気がします。

まず、ライブラリのメール受信機能です。
メールと添付ファイルの扱いについて、以下の設定項目があります。

1.全ての添付ファイルをルートに保存する
2.電子メールの件名毎に、フォルダにわけて保存する。
3.送信者毎に、フォルダにわけて保存する。



その他に、

同名ファイルを上書きするか
元の電子メールを保存するか
会議依頼を保存するか
アクセス権限による投稿制御をするか

をオプションで選択可能です。

(2)を例に、実際に添付ファイルつきメールを送信してみました。



メールの件名でフォルダが作成され、その中にメールに添付されていたファイルが保存されます。
電子メールを保存する、オプションを選択している場合は、eml形式で保存されています。

ここで気になるのは、全く同じ件名でメールを二通送付した場合です。
試してみたところ、添付ファイルは同じフォルダに保存されました。
元の電子メールについては、表題の後ろに数値が振られて、別ファイルとして保存してくれるようです。

ただ、この eml形式は、どうも internet Exploler 6 では開くことが出来ないようです。
[無効な構文エラー] になってしまいました。
internet Exploler 7 であれば問題なく開くことが出来るのですが…。



なお、送信者毎でフォルダわけする場合は、[送信者名（アドレス）] という形式で保存されます。

次にリストの場合です。

リストについては、全てのリストで受信メール機能を使えるわけではなく、お知らせ、ディスカッション、ブログ（投稿）、予定表などに限られます（他にもあるかも…）

こちらの設定はシンプルで、添付ファイルを保存するか、元メールを保存するか、会議召集を保存するか、アクセス権限による投稿制御をするか のオプション選択肢のみです。



お知らせリストで、実際の動作を見てみます。
添付ファイルつき、リッチテキスト形式のメールを送付してみます。



こんな風に受信されました。



添付ファイルは抽出されて、文末に添付されています。
文中の抽出箇所には <<ファイル名>> が明示されています。

この画像では判りませんが、中央寄せや右寄せ、箇条書き、フォントの書体・サイズ・色、太字、斜体など、基本的な書式設定もきちんと再現されます。

ただし、オブジェクト（画像など）は駄目でした
ぜひ対応して欲しいところですが…。



また、リストの場合 [元の電子メールを保存する] オプションは上手く働かないようです。
[originalmessage.mht] というファイルに変換されてしまいます。



中身は、メールの本文テキストのみですので、何も意味が無い─と思いきや。
上で見られなかった画像（DIB）が、こちらではきちんと表示されました。
む～微妙です。

その他、注意点として、エラーが判らない、ということが挙げられます。
たとえばアクセス権限制御を有効にしていて権限がない場合など、メール受信に失敗した場合、メール送信者にも管理者にも何のエラーも返されません。

受信メール機能で添付ファイルが認識されない