Office 365 で利用できる「グループスケジュール共有」と「在籍一覧」機能(QES社)

Office 365 で利用できる「いかにも日本人ニーズ!」なソリューションが QES 社からリリースされましたのでご紹介。柔軟に組織階層とグループを定義して、Exchange に登録されたメンバーの予定をまとめて確認できます。SharePoint アプリ+ Azure 上の本体(SaaS)という実装で、月額幾らでの契約になります。

Office 365 / SharePoint Online は、オンプレミスで「開発」された従来の各種ソリューションがほとんど利用できず、標準機能を越えたニーズになかなか対応できないことが難点でしたが、このところようやく、対応製品が増えてきました。

グループウェアパッケージ for Office 365
QUICK子会社、「グループウェアパッケージ for Office 365」を販売開始

この QES 社のソリューションで何ができるか、というと「スケジュールの共有」です。Exchange Online と Outlook だけは使い勝手が悪い(と言われがちな)、組織別/グループ別のスケジュール管理ができます。Active Directory(通常のユーザー管理)とは別に組織階層やグループ定義をもつことができるため、より柔軟な組織階層やグループを組めます。「兼務」にも対応可能です。

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実装としては SharePoint Online上 の「SharePoint アプリ」ですね。各種設定や組織情報などはすべて SharePoint Online に保存されていますが、プログラム本体は QES が Azure 上にホストしているサーバーで動いていて、SharePoint 側では結果だけ貰うイメージ。予定データそのものは、もちろん Exchange Online です。

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グループでの予定共有はこんな感じ。縦にメンバーを並べ、横にスケジュールの一般的な形式ですが、このソリューションのポイントは「組織階層、組織、グループを柔軟に Active Directory(通常のユーザー管理)とは別に定義できる」ところです。

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行き先掲示板機能。こちらも機能としては普通ですが、ユーザーが組織を階層で辿り、グループをパシパシ切替えて使えるのがミソです。

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価格はユーザー数により異なりますが、ある程度まとまると 100円/ユーザー/月。これが高いか、安いかは会社次第ですが、個人的には頑張った感じではないかと思います。なお、契約は(月ではなく)年単位なので、そこだけ留意が必要ですね。

Office365 / SharePoint Online 上でグループスケジュールを管理したいけど標準機能ではちょっと足りない…という方。選択肢のひとつとして検討してみては如何でしょうか。


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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