SharePointのストレージ肥大化の悩み

SharePoint 上のデータを格納するのは SQL サーバですが、その容量の増大は頭の痛い問題です。SharePoint の社内活用度合いがあがる程、サーバが圧迫されます。当然といえば当然なのですが、管理者にとっては頭の痛いジレンマです。

企業用途ですので、自宅 PC のように簡単にディスクを足すという訳にはいきません。
ストレージの価格自体も高いですし、SI費、データセンター費、冗長化、それに、バックアップも考慮する必要があります。

加えて、頭が痛いのがインデックスサーバです。
Microsoft の推奨値に基づけば、実データの50％に相当する記憶領域確保する必要があります。
サーバの性能はクロールに要する時間に直結しますから、フルクロールにかけられる時間が、通常は「一晩（8時間）」であることを考えると、ある程度の性能も要求されます。

社内に散在するファイルサーバを、SharePoint に集約することを検討しているのですが、とりあえず普通に見積もりを日頃お取引のあるベンダ様にお願いしたところ、ちょっと「これは無理だろ」的な価格になってしまいまい、頭を抱えています。

ディスク増設以外にこの問題を解決する手段はないものか？
ソリューションを探してみまたところ、二つ程、興味をひかれる製品を見つけました。

DocAve アーカイバ for SharePoint

AvePoint社の製品で、この説明によると、SharePoint から条件（プラン）に合致するファイルやアイテムを引っこ抜いて、別の（より安価な）ストレージに保存することが出来るようです。
この際、そのファイル・アイテムのあった場所には「スタブ」と呼ばれるリダイレクタを残していくので、ユーザはアーカイブされたことを意識せずにファイルにアクセス出来ます。アクセス権もきちんと保持されます。アーカイブされたファイルは編集ができないものの、必要に応じて、いつでもファイル単位でリストアが可能です。「スタブ」はインデクス対象になるので、検索対象からも外れません。
─理想的じゃないですか！

AvePoint社には日本法人があります。
早速、営業窓口にコンタクトをとって、今月末にプレゼンをして頂けることになりました。
より詳しい仕様が掴めたら、またご紹介したいと思います。

なお、定価について営業担当の方にお伺いしました。
フロントエンドサーバライセンスで、998,000円だそうです。
決して安くはありませんが…コストパフォーマンス的には悪くなさそうです。

なお、AvePoint社は他にも SharePoint むけ管理ソリューションをいつくも取扱われていますが。
いずれも大体同程度の価格帯のようです。
ご興味のある方はぜひコンタクトを取られてみては如何でしょうか。

もうひとつは、海外の製品です。

BlueThread 社の StoragePoint。
SharePoint ではありません。StoragePoint です（笑）
謳い文句によれば「最低95％の容量減！」とのこと。

AvePoint と似ていますが、若干、設計思想が異なります。
タイマージョブとしてエージェントが動き、登録されたファイルのBLOB（バイナリデータ）を抜き取って、外部ストレージにストアします。
このストレージは SAN でも NAS でも、はたまたクラウドでも良いようです。
外部化する際に、ZIP等で圧縮することも可能。

インストールと簡単な動作デモ：

デモによると、ユーザはアーカイブされていても、直接、参照や編集ができるようです。
「リダイレクトではない」と説明していますね。
ただ、ライブラリならなんとなく判るのですが、リストの場合はどうなるんでしょう？
あと権限設定はどういう扱いになるんでしょうか？

もっとも、宣伝文句によると

100% native SharePoint API’s and Services.
完全にSharePoint標準のAPIとサービスを利用しており、
All SharePoint functionality is maintained (e.g.: Versioning, Web DAV, Content Crawl, etc.).
SharePointの全ての機能はそのまま利用できる（例：バージョン管理、エクスプローラ、検索、他

らしいですが…本当なら凄いですね。

価格はやはりこちらもフロントエンドサーバライセンスで、9,995USD。
換算レートにもよりますが、AvePoint とほぼ同価格です。
これは悩ましい…。

日本法人がある点では AvePoint の方が安心ですが、ユーザインターフェース的には StoragePoint の方が優れているような気もします。

何方か、これらの製品を既に導入されている方、いらっしゃらないでしょうか？
是非、実際の利用感をお伺いしたいところです。