情報管理ポリシーの意外な落とし穴

SharePoint Server 2007では、「情報管理ポリシー」を定義することで、作成や更新から一定期間が経過したアイテムを削除する運用が可能です。ポリシーはサイトコレクション単位で定義して、リスト/ライブラリ単位に適応するほか、リスト/ライブラリ単体でも独自に定義することが可能です。

─可能なのですが。ここにちょっとした落とし穴(仕様)があることに気付きました。

まず、カスタムリストをひとつ作ります。次に、このリストに情報管理ポリシーを定義してみます。そうですね「最終更新日から三ヶ月で削除」としましょう。

ここで、[有効期限を有効にする]にチェックを入れますが…。

なぜか肝心の「保持期間」がグレイアウトしてしまい、設定できません。

いろいろ触ってみると、どうやら、そのリスト単独で情報管理ポリシーを設定する場合、システム的に内在する「作成日時」「更新日時」はポリシーに利用できないようです。このカスタムリストに、他に日付列を作成すれば、その列に基づいたポリシーは定義することができます。

サイトコレクション単位で定義するときには、システム的な「作成日時」「更新日時」を用いることが出来ます。なのに、単体では使えない、という奇妙な仕様です。

このリストで「最終更新日から三ヶ月で削除」を実現するには、

1.サイトコレクションで定義して適応する
2.作成日時を参照する「作成日」列を作る

どちらかの対応が必要になります。

一定期間がたったアイテム/ファイルを自動削除する2
情報管理ポリシーとポリシー利用状況レポート
一定期間がたったアイテム/ファイルを自動削除する


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中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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