個人用サイトを利用しないという選択

SharePoint Server 2007 において、個人用サイトもずいぶん機能向上しました。しかし、今回はこれを利用しない、という選択肢について考えてみたいと思います。

SharePoint 2007 の個人用サイトは、自分がアクセス権を持つサイトが一覧で見られたり、「仕事仲間」として登録したユーザの変更が通知されたりと、多分にSNSを意識した造りになっています（※参考リンク：文末）

これはこれで面白いのですが…しかし、個人的感触としては、まだまだ中途半端です。最大の問題は操作が難しいことに尽きます。

個人用サイトは、例えるなら、突然、管理権限を渡され「好きにして良いよ」と言われたようなものです。これを十分に活用するには、SharePoint におけるリストとライブラリの作成、カスタマイズ、ページの編集、Webパーツの配置、アクセス権の設定など、各種要素を正しく理解している必要があります。

IT系企業ならいざしらず、一般企業の社員にそこまで期待できるでしょうか？初期画面に配置されているガイダンスを削除するにも難儀するでしょう。

関連して、インターフェース面での不親切も目立ちます。例えば、（折角パンくずナビがあるにも関わらず）親ポータルへのリンクがありません。アクセス権を持つサイトが増えると、画面が横に伸びます。仕事仲間の所属部署が表示されない（米国では重視されていない？）ユーザ自身が間違ってサイトを削除できます（ごみ箱は適応されません）管理者が事前に必要な機能を取捨選択したり、デザインを整えたりしてユーザに提供することができません（かならずデフォルトテンプレートになります）

ただ、SharePoint の名誉のために書いておきますが、これでもかなり向上はしているのです。個人ブログはワンクリックで作成することができます。また、トップ画面に新着を表示するWebパーツが自動的に配置されます。プロフィールに顔写真を直接登録することができます（以前はライブラリにアップロード→URLを入力）
仕事仲間のアクションを表示してくれる機能はなかなかよく出来ています。

しかし、mixi など一般SNSと比較してしまうと…いかんせん、使いにくくユーザの習熟を要することは否定できません。方向性は間違いなく「使い易さ」重視に向かっていますので、次期バージョンに期待したいところです。

という訳で。私は今のところ、エンドユーザに個人用サイトは使わせない方向で考えています。

個人用サイトを利用できないようにするには、サーバの [共通サービス管理] から、[ユーザー プロファイルと個人用サイト／ユーザ権限の設定] で、該当するアカウントの [個人用サイト] 権限を削除すればOKです。
なお、このとき [個人用機能] は残しておくことをお勧めします。

これでポータル画面右上の [個人用サイト] リンクが表示されなくなります。

ただし、この権限は実際には「個人用サイトを作成する権限」であるため、既に作成されてしまった個人用サイトを利用出来なくするものではありません。個人用サイトはユーザの初回アクセス時に作成されますので、設定はポータルを公開する前に行っておく必要があります。

また、個人用サイトを利用不可にすると、ユーザがプロファイルを編集する画面への入口がなくなってしましまいます。そこで、以下のURLに直接アクセスするリンクをポータルに配置するとよいと思います。

プロファイルの表示 ： http://server/_layouts/userdisp.aspx
プロファイルの編集 ： http://server/_layouts/EditProfile.aspx

なお、これにより画像のアップロード機能は使えなくなってしまいますが…仕方ないでしょう。

個人用プロファイル Person.aspx をカスタマイズする

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kunitaka’s SharePoint Factory
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個人用機能（個人用リンク）を活用する