SharePoint 2007 におけるユーザ所属の扱い/ユーザ情報列

前回からの続きです。

SharePoint は「ユーザの所属情報」をあまり重視しない(表示しない)設計思想になっているように思えるのですが、SharePoint 2007 において、改善されたポイントもあります。


3.ユーザーまたはグループ列が新設された

こちらがメインかもしれません。

SharePoint 2003 では、リストの列におけるユーザ指定は [参照(このサイトにある既存の情報)] 形式のいちパターン、という位置づけでした。このため、ドロップダウンで大量のユーザの中から探す、という作業を余儀なくされ、お世辞にも使い勝手の良い機能ではありませんでした。

MOSS 2007 では、ユーザ情報は [ユーザとグループ] 列として独立しました。
選択方式はドロップダウンではなく、別窓でアドレス帳にクエリを投げる形式になり、ユーザだけではなくグローバルグループ(SharePoint2003 でいう対象ユーザ)や、SharePoint サイトコレクション内に作成された各グループを指定することが可能です。



また、表示する値も、ユーザ名だけでなく、列の設定によって部署やメールアドレス、電話番号など、AD上のプロファイルを表示することが可能です。



ただ、難点もあります。
この [ユーザとグループ] 列には、デフォルト値や数式は利用できません
例えば、ある担当者を選択すると、自動的にその担当者の部署や連絡先を表示する─ようなことが出来ない訳です。

もっとも、SharePoint Designer 2007 のワークフロー機能と組み合わせることで、この問題はある程度解決できそうです。
これは次回のエントリでトライしたいと思います。

列にユーザの所属情報を表示させる


これまでのコメント

  1. strawhat より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; WOW64; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.04506)
    こんにちは。いつも勉強させて頂いております。ちょうど私もユーザーについて勉強していて、少し開発者よりの視点なのですが、MOSSビルトインのWebサービスを利用することにより、いろいろいじれそうです。

    http://<yourServerName>/_vti_bin/UserProfileService.asmx

    これをブラウザで表\示するとわかるのですが、ユーザーとグループに関することは、ある程度Webメソ\ッドとして公開されているので、検索やら登録を実装した独自のWebパーツの開発は可能\なようです。

    具体的に僕の方で実現したことは、MOSSのIPFS上に配置したInfoPathテンプレート上からGetUserProfileByNameを実行して、ログオンユーザーの名前、所属を取得しその値に応じて画面の振る舞いを変えるという、一種のワークフロー的制御です。

    外付けのMOSSユーザー&グループ管理機能\

  2. strawhat より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; WOW64; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.04506)
    長くてすみません。最後の一行が切れました。m(__)m

    >外付けのMOSSユーザー&グループ管理機能\(ユーザーの追加/削除、サイトやライブラリへの権限設定)をつくれば需要ありそうですね。

  3. saruhiko より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.0)
    どうもm(_ _)m

    IPFS!使いたいなぁ(汗)
    実は私の環境(会社)では、エンタープライズライセンスでないため、IPFSは使えないのです。インフォパスの弱点を補う素晴らしいソ\リューションだと思うんですけど。

    >外付けのMOSSユーザー&グループ管理機能\
    >(ユーザーの追加/削除、サイトやライブ
    >ラリへの権限設定)をつくれば需要あり
    >そうですね。

    あ、これはぜひ欲しいですね。
    あと、ユーザプロファイルから情報を引っ張る方法も、テンプレート化して欲しい…

  4. strawhat より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; WOW64; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.04506)
    >あと、ユーザプロファイルから情報を引っ張る方法も、テンプレート化して欲しい…
    パッと思いつくのは、ユーザープロファイル情報をライブラリに展開して、属性情報を列として表\示できれば、MOSSから簡単に利用/参照できそうですね〜。むむむ〜。

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Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
FB : 中村 和彦
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