WSS_Content の自動拡張プロパティにご用心

わたしの環境で、一時的にアクセスが極端に遅くなる障害が発生しました。追究したところイベントログに以下のメッセージがありました。

5145 : データベース ‘WSS_Content’ のファイル ‘WSS_Content’ の自動拡張に 111328 ミリ秒かかりました。このファイルに小さな値の FILEGROWTH を設定するには、ALTER DATABASE を使用することを検討してください。
5145 : データベース ‘WSS_Content’ のファイル ‘WSS_Content_log’ の自動拡張に 606563 ミリ秒かかりました。このファイルに小さな値の FILEGROWTH を設定するには、ALTER DATABASE を使用することを検討してください。


トリガは、ライブラリに大量(数GB)のデータが登録されたことでした。

SharePoint のコンテンツデータベースは、一定の閾値に達すると、その値を自分自身で拡張します。ところが、この処理のデフォルトが「閾値に達したら10%拡張する」なのです。そのため、コンテンツデータベースの容量が大きい場合、それに比例して処理に時間がかかり、その間、極端なリソース不足が発生します。

この自動拡張設定は WSS_Content のプロパティで変更することが可能です。

サイトコレクションを細かく切り分けていれば意識することはないかもしれませんが、単一のサイトコレクションで SharePoint を運用している場合、自動拡張設定を「MB単位」にして短時間で終了するようなチューニングをした方がよいでしょう。

参考:データベースが大きくなったら突然落ちた


これまでのコメント

  1. kiyo4 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 6.0; Windows NT 5.1; SV1; .NET CLR 1.1.4322) Sleipnir/2.5.17
    こんにちは、kiyo4です。

    ファームのバックアップからリストアするときにも、
    コンテンツDBを作り直して10%拡張を繰り返すので、
    サイズが大きすぎてタイムアウトでエラーになってリストア失敗するらしいです。

    同じ部署のメンバがはまってました…^^;

  2. saruhiko より:

    AGENT: *Internet Explorer
    貴重なエビデンスですね!
    ありがとうございます。
    ウチのSEさんもセッションタイムアウトを非常に気にされていました。

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Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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