SharePoint であらためて文書管理に取り組むなら─ KowkedgeLake +コンサルティングサービス

SharePoint での「文書管理」実現に、期待の大型ソリューション(?)が登場しましたので、ご紹介したいと思います。ScanSnap で有名なPFU社の「KowkedgeLake」です。

文書管理は SharePoint あるいははその他のグループウェアを導入する際、かならず挙げられる「理由」のひとつですが、実は、これが(当初の期待通り)きちんと出来ている、というお客さんを、僕はあまり見た事がありません。

その理由はケースバイケースですが、「文書管理」という言葉自体がとても曖昧である、ということも、ひとつ大きな要因でしょう。大掛かりなシステムで全てのドキュメントを付番管理して回章承認する「文書管理」もあれば、単純に紙媒体を電子化する(ペーパレス化)ことを文書管理と言うこともあります。ファイルサーバを整理整頓するのだって文書管理です。

そのせいか、「文書管理」製品は沢山ありますが、まずこれを導入すればOK、というようなデファクトスタンダードは、少なくとも SharePoint 界隈ではあまり見当たりません。結局のところ、「文書管理」は企業業務そのものなんですよね。組織の規模や性質、現在の課題に応じて最適解が変わる。だから「これですべてOK」という唯一製品はそもそも成立し得ないのかもしれません。

さて、少し話はそれますが、先日、PFU社で開催された「文書管理」をテーマとした関係者懇談会に参加しました。その様子はすでにこちらこちらで紹介されていますが、日本の SharePoint MVPと主要関係者が勢揃い(僕は Office 365ですけども)という、中々スゴイ会でした。

懇談会の内容は、基本的には、PFU さんの SharePoint 連携文書管理製品である KowkedgeLake の製品プレゼンテーションを拝見して、我々からは日本市場での受容性や製品への期待についてフィードバックさせて頂いた、という感じです。なお、この懇談会で日当は頂いていませんが、お弁当と「お土産」を頂いてます。これで「ステ」マじゃないですよね?(笑)

その KowkedgeLake ですが、既にあちこちにニュースリリースがでています。

PFU、SharePoint環境向けの文書管理ソリューションを提供
PFU、SharePointユーザー向けにドキュメント活用サービス
PFU、SharePoint Server向けドキュメントソリューションを販売開始
PFU、スキャナと連携して紙文書をSharePointに登録できるソリューション

KowkedgeLake は、「Imaging」「Unify」「Capture」「Connect」という四製品から構成されていて、いずれもSharePoint 2010 または 2013 と連携して、文書管理全般に必要な様々な機能を提供します。

例えば、スキャナと連携して、取り込んだドキュメントに所定のプロパティを設定した上で SharePoint のライブラリに取り込む一方、紙には取込済みである旨を印字したり。特定の(複数の)ライブラリから既定条件のドキュメントだけを検索対象に設定できたり。その検索結果をダイナミックにフィルタリング、階層化できたり。SharePoint で文書管理を考えるユーザーが「あとこんなことが出来れば」と思う機能は大抵、用意されているという、なかなか凄い複合ソリューションです。

個人的には「Unify」に驚愕しました。既存 Web システムを一切改修しないで(ここ重要)、そのシステムから関連する SharePoint 上のドキュメントを呼び出すことができるのですが。どうやっているのか、といえば、ブラウザのウィンドウ枠([□]や[×]がある辺り)に定義したアイコン(ボタン)をクリックすると、Web システム画面から所定の値(文書番号や顧客名など)を抜き取って、それでSharePointに検索をかけます。この検索も通常の検索ではなく、あらかじめ範囲や条件で絞ることができる KowkedgeLake の検索なので、精度が高いです。…なんて荒技(笑)しかし、既存システムを弄るのが如何に大変であるかを考えると、とても現実的なのかもしれません。

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さて、ここで最初の話に戻ります。この KowkedgeLake はとても多機能なのですが「では何がこの製品で一番のウリ機能なの?」と聞かれると、僕は少なからず返事に苦慮します。それは、これがある意味で正しく「文書管理」ソリューションだからです。前述のとおり、文書管理=業務そのもの、なので、唯一の正解はありません。KowkedgeLake はこの事実に正面から向きあっていて、膨大な機能から、必要なものを組みあわせて必要な文書管理を「つくりあげる」という製品思想になっているように見受けられます。

ミもフタもありませんが、「文書管理」を実現するためにまず必要なのは、製品の個別機能を検討することではありません。どのような文書管理が何故必要で、それが会社に何をもたらすのか(効果)の明確化です。そして次に、それを実現する為にどのような機能が必要になるのか、という検討です。

この二段階の企画→検討をきちんと行うには、自社業務に関する知識、文書管理そのものに関する知見、そしてそれに加えて、道具であるところに製品知識が必要になります。だから実は、とても難しい。

そのため、Kowlede Lake(というか PFU 社)は、製品販売とあわせて、有資格者(文書情報管理士)によるコンサルティング(プロフェッショナルサービス)もあわせて提供しています。個人的には、このコンサルティングを端折らずにきちんと活用することが、製品と同じ位、あるいは製品以上に重要だ、という印象を受けました。

「プロフェッショナルサービス」と、一般的ないわゆる「文書管理のコンサルティング」の違いは、企画を実現する為の具体的なツールを持っている、ということだと思います。自社製品なのですから当り前ではありますが、この点が文書管理を机上の空論で終わらせない為のポイントの一つではないかと。

ただ、難点を挙げるとすれば…やはりコンサルティングから始まり、製品そのものも高機能だけに安いとは言いがたい価格設定ですので、それなりに予算が必要です。「ちょっと文書管理を考えてみたいなー」というレベルの検討には不向きかもしれません。例えば「営業帳票の管理」「契約書の管理」「人事文書の統制」など、具体的かつクリティカルなテーマの実現にこそ活きる「大きな」製品が KowkedgeLake だと思いました。

とはいえ、ライセンス体系としては、ひとつの SharePoint の上でも特定部門だけが導入する、ようなことも出来るように設計されていました。例えば営業管理、法務、経理、人事、などなにかと文書が多く、SharePoint 単体ではその管理に苦慮しているので改めて文書管理に取り組みたい、という組織の方は、検討に値するかと思います。

ご興味がありましたら、担当者の方をご紹介させて頂きますので、ぜひお問い合わせくださいませ。

PFU(公式リリース):Microsoft SharePoint Server 向けドキュメントソリューションを販売開始~紙文書に関わる経営課題解決のノウハウを「Microsoft SharePointユーザー」に提供 ~
動画:ドキュメントソリューション for SharePoint


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
Twitter : @saruhiko
FB : 中村 和彦
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