書評 ひと目でわかる SharePoint Server 2013
いまさらレビューもない気がしますので、ほとんどそのままご紹介です。SharePont Server の最新バージョンである SharePoint 2013 の解説書。SharePoint 2013 を扱われるユーザー企業担当者の方は、なにはともあれまず本書を読まれることを強くお勧めします。
「ひと目でわかる SharePoint Server」シリーズは 2007→2010→2013 と三冊目になりますが、バージョンを経るごとに分厚くなっています…(苦笑)本書は遂に500頁をこしました。これは、システムが多機能になったということもありますが、それよりも本書のスタンスが、エンドユーザーが必要な情報をより多く提供しよう、という方向にシフトしているからです。
この傾向は前バージョンから顕著でしたが、この「ひと目 2013」では、ボリュームの8割ぐらい(感触)を、エンドユーザー向け「どう使うか(使えるか)」が占め、より明確になっています。ただその分、サーバー構築やその設定、開発やカスタマイズ、といった内容についてが軽めに抑えられており、よりディープな情報を求める方には、やや喰い足りなさがあるかもしれません。
そうした方は、この書籍を入口に、ぜひ別の書籍をあたられるとよいでしょう。現時点では…Inside Microsoft Sharepoint 2013 が上梓されています。英語ですが。また、今後、開発者向け日本語書籍もいくつかリリース予定があるようです。
一方、本書をそのままエンドユーザに「はい」と配布すればマニュアルがわりになるか?と言われれば、それはさすがに無理です。しかし、SharePoint 担当者がより砕いたマニュアルを作成するためのベースとしては十二分ですし、また、ある程度 SharePoint 経験のある先駆的(?)エンドユーザーであれば、読んで分かる/役立つ、という内容ももとても多いかと思います。
なお、こちらも、より「エンドユーザーの SharePoint 実用例」に特化した解説書が、今後リーリスされる見込みです。
Office 365 の SharePoint Online ユーザーの方も、基本的な機能や操作は同じですので、本書は役立つでしょう(最も大きな違いは「外部ユーザーの招待」と「公開Webサイト」機能がないことです)。
本書を端から端まで(とりあえず分かる部分だけ)通読頂くだけでも、SharePoint 2013 の理解度がツーランクは上がる筈です。おすすめです。
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