ライブラリでコンテンツタイプの管理を有効にするとブラウザからの新規作成ができなくなる

SharePoint 2013 / Office 365 のおそらくちょっとしたバグ、もしくは仕様です。ライブラリでコンテンツタイプの管理を有効化すると[新しいドキュメント]の挙動が変わり、ブラウザ上での新規作成ができなくなります。

SharePoint 2013 では新しい OWA(Office Web Apps)の機能で、ライブラリ上にブラウザから Office ドキュメントを新規作成することができます。これは一見、大したことのない機能に聞こえるのですが(苦笑)実際に利用してみると、かなり便利です。

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ローカルでファイルを作成→しかるべきサイトにアップロード、よりも、まずサイト/ライブラリありきで、そこにファイルを作成した方が、流れとしてスマートなんですよね。少なくとも私はそう感じました。前の順番だと、サイト/ライブラリを開くのが面倒でついついメールに添付して送ってしまう(苦笑)

さて。ライブラリで[新規作成]した際に白紙でなく特定の(編集した)Office ファイルが開かれるようにするには、サイトコンテンツタイプとしてそのファイルを登録し、それをライブラリに追加してやる必要があります。

参考:複数の Office テンプレートをドキュメント ライブラリに追加する

ところが、この設定を行うために[コンテンツタイプの管理]を[はい]にしてしまうと…

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[新しいドキュメントの追加]の挙動が変わります。それまではフロートメニューが表示されましたが、いきなりファイルアップロードダイアログです。これは SharePoint 2010 までと同じ挙動ですが、つまり、2013 の新機能である「ブラウザでの新規作成」ができなくなる訳です。

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残念ながら、リボンから[新規]しても同じ。こちらはクライアント Office が強制的に開くようになります。

どうやら、SharePoint 2013 ではコンテンツタイプの管理を有効化してしまうと、OWA による新規作成ができなくなるようですね。これが仕様なのかバグなのかは不明ですが…ちょっと残念。これができるなら、例えばエクセルで申請書式を作成し、ブラウザ経由で入力してもらう、といったことがやり易かったのですけど。

ただ、この仕様を逆手にとって、あえてコンテンツタイプの管理を有効にする、という選択肢もあります。OWA からの新規作成メニューを消してしまう訳です。この方が、SharePoint 2010 からの移行ユーザーには、シンプルで判り易い、かもしれません。


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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