SharePointの初回アクセスが異様に重いのはIISのキャッシュが原因

SharePointの「最初のアクセス」はとても時間がかかります。この原因についてS.Pさんから転載です

運用を始めると気づくのですが、毎日、SharePointに最初にアクセスしたユーザは、サイトが開くまで非常に長時間待たされます。あまりにレスポンスが悪いので障害なのではないかと勘違いする程です。実際、環境によってはポータルを開くことに失敗する場合があります(タイムアウト周りの設定依存)。

これは残念ながら SharePoint の仕様で、SharePoint 2007、SharePoint 2010 どちらでも発生します。原因は単純に、各フロントエンドサーバの IIS キャッシュを再作成している為です。正確には少し違うのですが、このあたりは S.P さんが詳しく説明されていますのでご参照ください。

SharePoint WarmUp Script (1) - MOSSの寝起きが悪い件
SharePoint WarmUp Script (2) - Defaultは既定である件

ポイントは、次の二点でしょうか。再起動に注意。夜間リブートの後にクロールを計画することは多いと思いますが、ここで前述のタイムアウトが発生するとクロールに問題が生じることがあります。

・「アプリケーションプールのリサイクル」はWFE個別の設定。
・サーバを再起動してもキャッシュがクリアされる。

もし WFE が自身の SharePoint を参照できる環境であれば簡単な対策があります。ポータルの URL を開くショートカットをサーバのスタートアップに登録し、またリサイクルの後にポータルにアクセスするようタイマージョブを設定しておきます。

これが出来ない、あるいはもう少しきちんとした対策を行うのであれば、前述の S.P さんで紹介されているように、スクリプトを利用することになるかと思います。


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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