書評 Office 365 入門(BAL.com著)
Microsoftが提供する業務用総合クラウドサービスが「Office 365」です。ようはExchange+Lync+SharePoint+Officeを月額制で提供する、というサービスなのですが、確かに、ベースになっている各システムをすべてきちんと理解している人でない限り(そうは居ません)、なにが出来るのか(そして何が出来ないのか)判りにくいでしょう。
本書は、そうした「とりあえずOffice365で何ができるのかを把握したい」というニーズに応えます。各サービスについて、基本的な機能、用途が網羅的に解説されています。
Microsoft Office 365入門 オフィスワークを根底から変える マイクロソフトのクラウドサービス
あくまで「基本」「網羅性」にフォーカスした書籍です。画像中心で約200頁の書籍のため、当然ながら、技術的/仕様的に「深い」部分には触れられていません。例えば「プランPとプランEの具体的な差は何か?」「既存の独自ドメインを利用したいが現メールアドレスをそのまま活かすには?」といった疑問の答えは本書にはありません。
SharePoint(SharePoint Online)についても、第五章で50頁ほどを使い、かなり仔細に解説されています。業務という観点から、特に重宝されるだろう機能に絞り込んで解説されている点が好感。とても判り易いです。
Office365を検討・運用するにあたり「最初の一冊」に最適だと思います。読者ターゲットとしては、エンドユーザ企業のサービス運用担当者でしょうか。本書から必要部分だけ抜粋すれば、エンドユーザ向けにも使えそうです。
ただ、それでも、本当にはじめてSharePointを見る、という方は、少々苦しいかも。これは本書がどう、ではなくSharePointがややこしいのです(苦笑)
もし「SharePoint Onlineを理解するのにちょっと助けてほしい」「最初のところだけ教えてほしい」といったご要望がありましたら、弊社でお受けできますのでご相談下さい。最後宣伝ですいません。
Office 365導入、成功のための7つの教訓+わたしの教訓
シンプレッソ・コンサルティング株式会社|コンサルティング
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