Office 365導入、成功のための7つの教訓+わたしの教訓

TechTargetジャパンに掲載の記事が、国内事例でないことを差引いても、シンプルながらとても的確で有意だと感じたのでご紹介します。

Office 365導入、成功のための7つの教訓
Office 365導入で注意すべきポイントは何だろうか。これからOffice 365の導入を考える企業のために、導入から1カ月がたつ企業の担当者が7つの教訓を伝授する。 Greg Shields,TechTarget

実は、私自身もつい先日「Offce365のプランPはイイよ!」という趣旨のエントリを(別のブログで)書いたばかりなのですが、このTechTarget記事は、むしろ「プランPはやめとけ!Eだよ!」という論旨。ただ内容をきちんと読んで頂くと、実は同じことを言ってるんですよね。

…詳細を調べていくと、すぐにP1では弊社の要件を満たせないことに気付いた。結局、会社の規模は小さくても、弊社の場合はプランE3が必要だった。

やはり既存環境のマイグレートが要件なら、基本的には「プランP」は無いと考えるべきかと思います。理由は、この記事の通り、テクニカルサポートの有無です。機能制約云々は実はあまり本質的な問題でないと感じています。

ただ、その「テクニカルサポート」なのですが…記事中では「Microsoftのテクニカルサポートは、一流で、問い合わせへの対応も早く、具体的な解決策を提示できる」とあるものの、日本の場合は少々具合が異なると考えた方がいいかも。

いや、一流でないとか駄目だとか言う訳ではないです(汗)ただ私自身の体験として、やはり第一言語圏(米語)と第二言語圏(日本語)の壁は薄くない、ということ。

例えば、時間外の電話は英語圏サポート部隊に回されてしまうので、この時点で日本の顧客の大半はどうしようもありません。また日本のサポートが把握している情報も、まず英語情報が出る→各言語に順次展開 という関係上、どうしても質/量的に劣ることは否めないでしょう。

例えば、この話。

サブドメイン名はプランP1に登録されると、ロックされてしまうのだ。弊社では後からプランをE3に変更したが、そのサブドメイン名の所有者であるにもかかわらず、90日間待たなければ、同じサブドメインをE3で利用できなかった。

実は、偶然にも、私自身も全く同じ問題に直面したのです。しかしこの際、テクニカルサポートから頂いた情報は「一度取得定義したサブドメインは絶対に消せないのでもう無理」でした。90日でなんとかなるなんて…

記事にも書きましたが、プランPをを「活かす」には、Office365をそのまま使い、既存環境とのマイグレートなどは考えないのがミソだと思います。それらがどうしても必要な場合はやはりプランE。加えて、日本ではサポート体制を補うため、大塚商会さんやリコーさんなどの代理店経由の契約にするのが現状ベストだと思います。

あと、SharePointに関してはTechTargetさんもかなりご苦労された様子(汗)

弊社では別のドキュメントコラボレーションスイートを使用しているため、管理面でも運用面でもSharePointは複雑で、対応に苦慮した。外注先を弊社のワークスペースに招待するだけでも、やはり多くの設定が必要だった。しかも、この設定には必須項目でありながら、オンラインドキュメントで発見できなかった項目もあった。また、ワークスペースを構築するまでに、少なくとも2回、完全に構築をやり直すことになった。これらはいずれもSharePointが問題なのではなく、弊社に経験がなかったことが原因だ。SharePointの経験がない場合は、まず十分にSharePointについて学習し、知識を身に付けてからOffice 365への全面的な移行に着手するべきだろう。

SharePoint(SharePont Online)でお悩みのお客様は、ぜひ弊社までお問い合わせください(笑)

Office 365導入、成功のための7つの教訓
スモールビジネスにそこ真価を発揮する Office365 のプランP


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中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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