SharePoint 2010 SP1 – サイト/サイトコレクションがごみ箱に対応

SharePoint 2010 SP1 がリリーされました。ServicePack はバグ修正が基本ですが、ときに、重要な機能追加がある場合もあります。今回のSP1では、これまで多くの SharePoint 運用担当を悩ませてきた(と思われる)制約、「サイトはごみ箱に入らず即削除」が修正されるようです。

SharePoint Server 2010 SP1 の説明
具体的に、SP1 での主要な機能強化は次のとおりです。
・Internet Explorer 9 サポート機能が強化されています。
・ごみ箱: 削除したサイト コレクションまたは Web を復元できます。
・リモート バックアップ システム (RBS) とシャロー コピーにより、データベースを移動するのではなくデータベースのポインターを移動することで、ダウンタイムの削減と処理の効率化が可能になります。
サイト環境での記憶域管理機能が強化されており、コストのかかる記憶域がどのフォルダーに多く使用されているかを把握できます。
・Microsoft SQL Server 2011 のサポート
・検索ホスト割り当てサービスが強化され、検索クロール時のエラー回復とパフォーマンスが向上しています。
・バックアップと復元の機能が追加され、削除したサイト コレクションおよび Web を復元できるようになりました。

地味ですがこの変更は非常に大きいと私は考えています。従来、サイトコレクションの所有者にユーザ部門管理者を指定してしまうと、もしも誤操作でサイトを「削除」してしまった場合、データベースから即削除されてしまうためにバックアップからしか復旧方法がありませんでした。また、大規模サイトの削除はデータベースに過負荷かけ、ロックを発生させるため、環境/運用面でも問題が多くありました。しかし、ごみ箱の存在により、誤操作による削除も即復旧可能ですし、ごみ箱は内部的には削除されていないため、負荷もほぼありません。

また、もう一つ赤字にした、Webの復旧もかなり注目です。これらの機能は SharePoint 2007 にも是非追加してほしいところ。何かと噂の Service Pack 3、出ないですかねぇ…。

なお、本日リリースされたばかりのため、まだ私自身がきちんとテストできていないことは明記しておきたいと思います。あくまで速報です。


Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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