SharePoint Content Deployment Wizard (beta)

CodePlex に素晴らしいツールがありました。SharePoint 2007 でサイト単位、リスト・ライブラリ単位、アイテム単位でのエクスポート・インポートを可能にするツールです。

標準管理ツール stsadm もエクスポート・インポート機能を提供していますが、サイト単位でしか扱えない、という限界がありました。このツールを活用すれば、「試験環境で作成したライブラリを本番環境に移動する」「容量が肥大化した過去データをファイルサーバに退避する」といった運用が可能になります。

利用方法は非常に簡単明快です。

まずツールを起動します。ツールはサーバ上で実行される必要がありますが、ツールを解凍したフォルダ内ですべてが完結。レジストリ等を一切汚さないのも優れたポイントです。

[Export] を選択し、[Site URL] にエクスポート対象となるサイトコレクションのURLを入力します。

指定したサイトコレクションが階層構造で読み込まれます。
この処理にはやや(かなり?)時間がかかります。

エクスポートしたいリストを右クリック [Export]→[Include all…] を実行すると、指定したリストが下画面に追加されます。複数のリストを同時にエクスポートすることも可能です。

各種オプションと出力先、出力ファイル名を指定します。

[Finish] をクリックすると、出力処理が実行されます。

ファイルが、.cmp の拡張子で出力されます。
また、同時にログも吐き出されます。

続いてインポートです。
ツールを起動して、[Action]→[Import] を選択します。そして、[Site URL] にはサイトコレクションのURL、[Import web URL] には、インポート先のサイトURLを入力します。※ここがポイント

取り込む .cmp ファイルの場所と、オプションを指定します。
複数のファイルを一括取り込みすることも可能です。

[Finish] で処理を実行します。
既存のデータベースを上書きするため、事前にバックアップをとるように─旨の警告が表示されますが、そのまま [OK] です。

これで指定したサイトに .cmp ファイルからリストがインポートされます。
作成者や更新日時もしっかり保持されます。

いまのところ、試した範囲ではどんなリストでもインポート・エクスポート出来るようです。
また、先般リリースされた MOSS SP1 環境にも対応しているとのこと。

Chris O’Brien様、素晴らしいツールを有難う!

SharePoint Content Deployment Wizard の運用TIP

SharePoint Content Deployment Wizard
CodePlex


これまでのコメント

  1. 山崎愛 より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.2; .NET CLR 1.1.4322; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.0.04506.30; InfoPath.2)
    使い勝手がよさそうなツールですね! 素晴らしい。

  2. saruhiko より:

    AGENT: Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 5.1; .NET CLR 1.1.4322) Sleipnir/2.5.12
    ユーザ的には「正にこれを待っていた!」という感じです♪ホントはまだ検証しなきゃいけない点も残っているんですが、それでも使えるツールには違いません。
    でもホントはMOSS自体にこの機能\があってくれるといいんですけどね〜(笑)

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Author

中村 和彦(シンプレッソ・コンサルティング株式会社 代表)が「ユーザ視点の SharePoint 情報」を発信します。元大手製造業 SharePoint 運用担当。現SharePoint コンサルタント。お仕事のお問い合わせはこちらまでお願いします。当ブログにおける発信内容は個人に帰属し所属組織の公式発信/見解ではありません。
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